独創的アイデア集合 神奈川工業高デザイン科卒業制作展

 県立神奈川工業高校(後藤博史校長)のデザイン科の生徒らによる卒業制作展が23日、横浜市神奈川区東神奈川のかなっくホールで始まった。3年生が1年かけて取り組んだ独創的な約70点が並ぶ。24日まで。

 展示されているのは、ポスターや広告などのビジュアルコミュニケーションデザインと、インテリアや電化製品などのプロダクトデザインの2種。3年生の担任の三浦茂和教諭(41)は「生徒自らテーマを設定して制作した。今年は、現実に即したテーマが多い」と話す。

 ビジュアルデザインでは、化粧品から小説、プロ野球の横浜DeNAベイスターズのイベントまで、多様なものを宣伝する作品が並んだ。写実的なタッチや抽象的な表現など、色鮮やかに対象物のイメージが描き出されている。

 プロダクトデザインでは、車いすの人が窮屈に感じないドレスや折り畳み式勉強机など、斬新なアイデアがそろった。車いすの人が補助なしに電車に乗ることができるよう、電車に後付けできるスロープの電動式の模型も展示され、訪れた人の目を引いた。

 母親とともに訪れていた川崎市内の中学3年生(15)は「イラストレーターが目標。想像力をかきたてられる作品が印象的だった」と話していた。

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