マクラーレンF1「ホンダPUからルノーへの変更には苦労しなかった」開発の遅れはすでに解消

 マクラーレンF1チームのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、2018年に向けて新たにルノー製パワーユニットを組み込むための作業は順調に進んでいると語った。

 マクラーレンは2017年末でホンダとのパートナーシップを終了、ルノーと2018年からのパワーユニット契約を結んだ。この決断がなされたのは9月と遅い時期であり、マクラーレンはパワーユニット変更による2018年型マシンのデザイン変更に追われることになった。

 しかしブーリエは、大きな問題に見舞われることなく作業を進めることができ、変更による遅れを取り戻すことができたと語った。

「非常にスムーズに進んだ」とブーリエはRACERに対して語った。

「最大で2週間くらいの遅れが出た。だがその程度であれば非常に小さく、挽回可能な遅れだ」

「(ルノーのパワーユニットをマクラーレンのシャシーに統合する際に)ホンダの時よりも苦労するということはない。ルノーは複数のチームに対処することに慣れている。そのための体制が整っている。実を言うと、今日やってきたところだ。エンジンとシャシーのデザインすべてがうまく統合された。あとはマシンパフォーマンスを向上させるだけだ」

 ルノーと組んで迎える初めてのシーズンに、どのような期待を抱いているか、具体的なことを言うつもりはないというブーリエだが、チームメンバーの士気が高まっているのは確かだと述べている。

「(2018年への期待については)何も言わない方がいいだろう。誤った期待を生み出して、動揺を引き起こす可能性があるからね」とブーリエ。

「(期待は)自分たちのなかにとどめて、来年コース上で実力のほどを披露するべきだと思う」

「マクラーレンのメンバー全員が、(2018年開幕戦の)メルボルンを待ちきれない思いでいる」

 ブーリエは、同じルノーカスタマーであるレッドブルと戦える状態になることが2018年の目標であると語った。レッドブルは2017年、3勝を挙げて、コンストラクターズ選手権3位を獲得した。
 
「彼らが冬の間にどこまでやってくるかは分からない。規則でいくつか空力面の変更がある」とブーリエは言う。
 
「レッドブルが基準になるのは間違いない。我々にとっては彼らが目標になるだろう。来年、彼らにチャレンジできることを願っている」

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