IMSA:3台目の『NSX GT3』登場。北米ホンダ市販ファクトリーが耐久カップにエントリー

 北米ホンダ/アキュラ市販車の生産拠点のひとつであるホンダ・オブ・アメリカのモータースポーツ部門、ホンダ・オブ・アメリカ・レーシングチーム(HART)は2018年、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのGTデイトナ(GTD)クラスに『アキュラNSX GT3』で参戦する。
 
 ホンダ・オブ・アメリカ製作所が置かれるオハイオ州メアリズビルを本拠地とするHART。
 
 これまで『ホンダ・シビックSi』などでコンチネンタルタイヤ・スポーツカー・チャレンジに参戦してきたチームは2017年、将来のIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)参戦を目指し、NSX GT3でシーズン2勝をマークしたマイケル・シャンク・レーシング(MSR)と組んでマシン開発、GT3カテゴリーでのレースオペレーションなどを実戦を通して学んできた。
 
 そんなHARTは1年間の準備期間を経て来年1月末に開催されるデイトナ24時間、3月のセブリング12時間、シリーズ中盤戦のワトキンズグレン6時間、そして最終戦として行われるプチ・ル・マンの耐久4レース(NAECノース・アメリカ・エンデュランス・カップ)にGTDクラスから参戦。
 
 使用するマシンは当然NSX GT3となるが、チームが公開したマシンにはアキュラのロゴが大きく描かれていることからホンダ・ブランドではなくアキュラ・ブランドでの参戦となるようだ。なお、カーナンバーは“69”が選択されている。

リアルタイム・レーシングからPWCに参戦しているライアン・エバーズレー
2017年ELMSのLMP3チャンピオンとなったショーン・レイホール(左)とジョン・ファルブ(右)

 注目のドライバーラインアップは同チームから正式発表がなされていないものの、すでに4名のドライバーが確定済み。
 
 HART所属のチャド・ギルシンガー、リアルタイム・レーシングで2016年はアキュラTLX GTを、今季はアキュラNSX GT3を駆りPWCピレリ・ワールド・チャレンジに参戦したライアン・エバーズレーの2名のほか、ユナイテッド・オートスポーツで2017年ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP3クラスチャンピオンを獲得したショーン・レイホール、ジョン・ファルブがそれぞれTwitterなどのSNSを通じてHARTからのIMSAシリーズ参戦を表明している。
 
 また、チームが公開したカラーリング済みマシンのルーフ部でも各ドライバーの名を確認することが可能だ。
 
 来季も引き続きフル参戦するMSRの93号車NSXと、NAECのみの出場となる86号車NSXの2台に次ぐ3台目として新規参戦が決定したHARTのNSX GT3。市販NSXの製造も手がける北米ホンダ製作所チームが走らせるセミワークスカーのポテンシャルは約1カ月後の1月27~28日、WSCC開幕戦デイトナ24時間レースで明らかとなる。

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