《いか文庫 本日は閉店なり》片づけ上手になろうじゃなイカ!

『間取りの手帖 remix』 著:佐藤和歌子 500円 ちくま文庫 『片づけたい』 著:内澤旬子、佐野洋子、 沢野ひとし、ほか 1600円 河出書房新社

店主(以下 店) :おつかれー!

バイトちゃん(以下 バ) :店主、おつかれさまでした! あっという間に12月ですね。年末に向けて、お店の掃除をしないと!

店:私は片づけがあまり得意じゃないんだけど、バイトちゃんはパパパッとできちゃいそうだよね。

バ:普段の片づけは苦手なんですけど、大掃除のときは本気出します! 容赦なく、捨てます!

店:やっぱり! 私は小学生の頃に使ってた体操着入れを、今はパソコンケースにしてるくらいだから…捨てられない人です。

バ:え? あのパソコンケース、体操着入れだったんですね(笑)。

店:そういえばバイトちゃん、部屋の模様替えしてるんだっけ?

バ:そうなんですよ! ソファとか家電とか洋服とかをリサイクルに出して、模様替え中です。

店:思い切ってるねぇ!

バ:私の家は間取りが少し変わっているのと、収納が少ないので、部屋をどう使うかが大事だなと思って。こういう間取りの本を見て、家具の配置を考えるのも楽しいですよ。

店:あ! 『間取りの手帖 remix』、面白いよねぇ!

バ:どこに家具を置くの? って思う間取りもあるけど、想像を膨らませるのが楽しいんですよねぇ。

店:うんうん、わかる、わかる。

バ:うまく動線を考えられた時や、収納がピタッとハマった時の、パズルの最後のピースがはまったような喜びといったら!

店:いいよね、いいよね〜。さっきソファをリサイクルに出したって話で思い出したんだけど…最近、『片づけたい』って本が出たんだよ。

バ:気になる!

店:作家とか、エッセイストとか、いろいろな方たちがこれまで書いてきた「片づけ」についての文章を集めたアンソロジーなんだけどね。

バ:あまり見かけないテーマかも。

店:読んだからって、片づけが上手くなるわけじゃないんだけど、「わかるよ、捨てられないよね、そういうの」とか、逆に「そんなものまで取っておくの!?」とか、片づけが苦手な人って結構多いんじゃない?って、勇気をもらえるような気がしてくるよ。

バ:私みたいに、バシバシ物を捨てる人もいるのかな…?

店:作家の佐藤愛子さんが家の建て替えのために片づけをするんだけど、その時に手伝いに来てくれた編集者さんが、容赦無く捨てていく人で、佐藤さんがどんどん滅入ってくるっていう話があったよ。

バ:滅入っちゃうのかぁ。

店:私も昔、引っ越しの時に友達に同じことされて、だんだん辛くなっていって、自分の家なのに途中で逃げ出したことがあったよ。

バ:気をつけないと…。

店:お店の片づけの時は、一応「これ、捨てますか? 」って聞いてもらえる…?

バ:はい! ちゃんと確認します!

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