南足柄市ウガンダ 消防車でつながる 更新車両を寄贈、NPOが取りもつ 南足柄市・大井町・松田町・山北町・開成町

寄贈する車両の前に集まる関係者(右端に岩井理事長)

 南足柄市は10日、消防団が使用してきた消防自動車の更新に合わせ、更新車両をウガンダ共和国に寄贈した。特命全権大使ベティ・グレース・アケチオクロ氏を招き、市役所正面玄関前市民広場で贈呈式を開いた。

 市内を拠点に国際貢献活動に取り組むNPO法人子供のための国際音楽交流協会(岩井光祐理事長、略称AIMEC)が寄贈を仲介した。同NPOは「平和の輸出」を理念に掲げ、日本国内で収集した楽器を海外の子どもたちに寄贈して相互交流を促進し、国際平和に寄与することを目的に活動している。8年間の活動を経て今年7月に法人化したことを記念してNPOが企画した。

 かねてからこの活動理念に賛同してきた市はNPOの打診を受け、役割を終えた消防自動車をウガンダに寄贈することを決めた。寄贈する車両は消防団第4分団で使われていたもので、更新により廃車となる予定だった。

 車両はNPOがケニアまでの船便で約50日間かけて輸送する。現地の港でウガンダの警察が引き取り約千キロ離れた内陸のウガンダまで陸送される。3月4日に現地でも寄贈式が行われ、AIMECから岩井理事長らが出席する。

 贈呈式で加藤市長は「南足柄市で大切に使用してきた消防自動車がウガンダの皆様の安全と安心に貢献し両国の友好の一助になるといい」と述べ、アケチオクロ大使は「これまで日本からいくつもの寄附を受けたがウガンダまで輸送することが困難なこともあった。今後も南足柄市とさまざまな分野で交流していきたい」とあいさつした。

 岩井理事長は「3月の寄贈式には楽器もあわせて贈ることにしています。今後も各国との民間交流を続けていきたい」としている。

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