危険運転を認定 信号無視し死亡事故で少年に不定期刑

 小田原市で昨年8月、赤信号を無視して交差点に進入、ミニバイクの男性=当時(38)=を乗用車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)の罪に問われた少年(19)の裁判員裁判で、横浜地裁小田原支部(安藤祥一郎裁判長)は26日、懲役4年以上8年以下(求刑懲役5年以上10年以下)の不定期刑判決を言い渡した。

 弁護側が故意に信号を無視していないと主張し、危険運転致死罪の成立が争われた。安藤裁判長は、判決理由で、少年が赤信号を交差点の停止線約130メートル手前で認識していたのに減速せず、故意に無視したと認定。「酌むべき経緯や動機は見当たらない」と指摘し「交通法規を守ろうとする意識が欠如しているといわざるを得ない」とした。

 判決などによると、少年は昨年8月16日午前2時半ごろ、小田原市内の県道交差点で、制限速度を約40キロ超える時速約90キロで乗用車を運転。赤信号を無視し交差点内に進入、左側から直進してきたミニバイクの男性をはねて死亡させた。

 弁護側は控訴について「これから検討する」としている。

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