川棚町被爆者協が解散 会員70人、高齢化など理由

 長崎県川棚町などの被爆者でつくる「川棚町原爆被爆者協議会」(田嶌勉会長)の総会が27日、町いきがいセンターであり、会員の高齢化などを理由に同日付で協議会の解散を決めた。

 同会は、1998年に原爆被爆者手帳友の会川棚支部が解散したことを受け、2000年に設立。健康確認のため、役員が会員宅を訪問する活動などに取り組んでいた。

 田嶌会長によると、多い時は同町を中心に東彼地区、佐世保市の被爆者約400人が所属していたが、現在は約70人に減少。会員の高齢化が進み、近年は年1回の総会以外、具体的な活動はなかったという。田嶌会長は「解散は仕方がない。互いに健康を気遣いながら個人でのつきあいを続けてほしい」と話した。

 同町には、原爆投下後に長崎市内から列車で搬送された負傷者の看病に当たった救護被爆者が多い。町によると、町在住の被爆者は3月31日現在で162人。

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