金属行人(12月28日付)

 年の瀬も押し迫ってきた。新年の紙面を飾る風物詩的な企画が年男・年女特集だ。自分の担当分野においては、来年は特に人数が多いようにも感じた。多忙な時期に時間を割いて協力いただいた方々に深くお礼申し上げたい▼特に60歳の方にインタビューで伺うのが還暦の感想だ。現在は平均寿命も延び、定年も延長されている。還暦は一応節目ではあるが「特段の感想はない」という方が圧倒的に多いように思う▼また、12月末が誕生日の方などインタビューの時期が誕生日の前に当たってしまうと、58歳にもかかわらずインタビューに協力いただく場合がある。こうした場合は余計に実感がないだろう。中には「本当はやりたくなかったのだが…」と話す方もいた▼ただ、どんなに平均寿命が延びても誕生日を迎えられることは幸せだと感じる。激動の時代の中で、1年間を平穏無事に過ごすことができるのは大変貴重であると最近感じるようになった▼その記念すべき節目を鉄鋼・非鉄金属業界に身を置く皆でお祝いできればとてもうれしいことだ。その一助となる年男・年女特集であってほしい。取材で意外なエピソードや体験などを見聞できることは非常に貴重であると感じている。

© 株式会社鉄鋼新聞社