AI活用ルール探る 中高生が「倫理会議」

 中高生が人工知能(AI)を活用する際の倫理的課題を考える会議が27日、清泉女学院中学高等学校(鎌倉市城廻)で開かれた。同校を含む県内外10校から70人以上の生徒が集まり、AIと共存するためのルールを「憲章」として発表した。

 同校倫理科の小野浩司教諭が授業でAIを取り上げたのをきっかけに1月、当時高校2年の有志が初めて企画。今回は2回目で、社会でAIが活用されるときの倫理的なルールを▽福祉▽文化▽防災・治安▽教育▽医療−の5分科会に分かれて話し合った。

 各分科会が介護現場や学校、病院などで人間が担っている仕事にAIが導入された場合を想定し、人間の負担が減るといったメリットを挙げた。一方、AIが誤作動を起こしたり人間と対立したりする恐れから、「AIには感情を理解させない」「最終的な判断は人間が下す」といった憲章を発表、共有した。

 清泉女学院高2年の加藤真央さん(17)は「実用的なケースごとにメリット、デメリットを考えるのに苦労した」。同2年の竹下めぐさん(17)は「他校の生徒と意見を出し合うことで考えを広げることができた」と話した。

 

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