カレンダー「平和教育に役立てて」 長崎市へ500部寄贈 1万人署名活動実行委ら

 核兵器廃絶の署名を集める活動に取り組んでいる高校生1万人署名活動実行委のメンバーらが27日、高校生の平和活動を写真で紹介する2018年版の月めくりカレンダー(B4判)500部を長崎市に寄贈した。市は平和教育に役立ててもらおうと市立小学70校と中学39校、28の公民館に配布する。

 同実行委メンバーと、国連欧州本部に核廃絶の署名を今夏届けた第20代高校生平和大使の計8人が市役所に田上富久市長を訪問。カレンダーの写真を見せながら国連軍縮部で署名を手渡した場面などを説明した。平和大使で長崎東高2年の溝口祥帆さん(17)は「(日本政府代表部主催の)レセプションでは、各国代表と核兵器禁止条約について話すことができ、その考えを学ぶことができた」と振り返った。

 このカレンダーは高校生の姿を通じて東日本大震災の被災地を激励しようと、同実行委、平和大使の派遣委員会、長崎市中町の童話館が運営する「子どもの平和と生存のための童話館基金」が、12年版から毎年共同で製作している。18年版は福島、岩手、宮城の被災3県に約3千部、熊本地震の被災地に約500部を送った。

市長にカレンダーを紹介する高校生=長崎市役所

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