「米国は惑星の癌的存在」北メディア

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は28日、トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定した問題をめぐり、「米国は、この惑星の癌的存在である」と非難する署名入りの論評を掲載した。同日、朝鮮中央通信が伝えた。

トランプ氏は6日、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地であるエルサレムを、イスラエルの首都と公式に認定する方針を決め、米国務省にイスラエルの米大使館をテルアビブからエルサレムに移転するよう指示した。

国連安全保障理事会は、トランプ氏の認定を無効とし撤回を求める決議案を採決したが、米国が拒否権を行使したため否決された。

論評は、米国の姿勢に対して、「図々しく振る舞う米帝のヤンキー式ごう慢さの極みである」とし、「中東地域と世界に新しい戦乱の惨禍を招く極悪な平和蹂躙者である米国は、国際の平和と安全について口にする一片の体面もない」と非難した。

さらに、国連加盟諸国は「国連が米国という一介の加盟国の強権と専横に日増しに無残にめった切りにされる悲劇的現実から国連安保理の改革必要性をなおさら痛感している」と主張した。

その上で、「国連と世界の上に君臨しようとする米国は、この惑星の癌的存在である」とし、「合法的権利を獲得するためのパレスチナ人民をはじめとするアラブ人民の正義の偉業に対するわが人民の支持と連帯は確固不動である」と強調した。

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