最速154キロの19歳、甲斐に続く4年目捕手 連覇狙うホークス期待の若手は?

ソフトバンク・古谷優人【写真:福谷佑介】

高橋純平、田中正義のドラ1コンビにも大きな期待

 2017年は2年ぶり8度目の日本一に輝いたソフトバンク。充実の戦力を誇り、投手、野手ともに選手層は厚い。昨季、主力にけが人が続出したにも関わらず、特に投手には次々と新戦力が台頭。その影響をほとんど感じさせずにシーズンを戦い抜き、王座を奪還した。

 2015年に就任した工藤公康監督は2018年シーズンで就任4年目を迎える。来季は佐藤義則コーチや鳥越裕介コーチ、清水将海コーチらがチームを離れ、コーチングスタッフの顔ぶれが大きく変化。その中で、2年連続日本一を目指すシーズンを戦うことになる。

 2017年は石川柊太投手や甲斐拓也捕手、上林誠知外野手らが台頭。チームにとって大きな戦力となった。中長期的な戦略も持ってチーム編成を進めているソフトバンクには、まだまだ楽しみな若手が豊富に顔を揃えている。

 2015年のドラフト1位・高橋純平投手や2016年のドラフト1位・田中正義投手はもちろんのこと、今季期待されながら結果を残せなかった真砂勇介外野手らの名前も上がる。ただ、期待の若手はこれだけに止まらない。そこで、ルーキーを除いて、新年を迎えた2018年が楽しみな若手をピックアップしていこう。

古谷、笠谷、長谷川はいずれも将来性豊かな左腕

○古谷優人

 2016年のドラフト2位で、北海道の江陵高校からソフトバンクに入団した左腕。1年目の昨季、3軍戦で15試合6勝2敗、防御率1.67をマークし、ウエスタンリーグでも11試合に投げて1勝2敗、防御率4.09。フレッシュオールスターでも優秀選手に輝いた。最速154キロを誇るボールは既に1軍でも通用しそうなレベルにあり、クライマックスシリーズに向けた1軍の紅白戦では2イニングを投げてパーフェクト、3つの三振を奪った。とにかくスケールが大きい投手で、まだ2年目で育成段階にありながらも、1軍に出てきてもおかしくないほどの好素材だ。

○笠谷俊介

 2014年のドラフト4位で大分商業高からソフトバンクに入団した左腕。オフに和田毅に弟子入りして自主トレを行なって迎えた2017年、8月23日の西武戦で1軍デビュー果たすと、3試合に投げて無失点。打者12人に対して5つの三振を奪った。真っ直ぐが140キロ台後半をマークし、ウエスタンリーグで18試合20回2/3を投げて30三振を奪っている。4年目となる2018年、再び和田毅とともに自主トレを行う。1軍の枠に食い込んでくる可能性のある若い投手だ。

○栗原陵矢

 笠谷と同期のドラフト2位で春江工高から入団した捕手。3年目の昨季、高谷裕亮の故障離脱に伴い1軍初昇格を果たし、6月13日の巨人戦でデビューを果たした。昨季はウエスタンリーグでもチームの中心でマスクを被り、199打数54安打3本塁打21打点、打率.271を記録した。鶴岡慎也がFA権を行使して日本ハムに復帰し、1軍の捕手枠には1つ空きが。山下斐紹が楽天にトレードとなったため、そこに入る筆頭候補となる。甲斐拓也に続いてブレークなるか。

【番外編】

○長谷川宙輝

 2016年の育成ドラフト2位で、聖徳学園高から入団した左腕。プロ入り後に球速が急激にアップし、最速は149キロにまで到達。クライマックスシリーズに向けた紅白戦にも招集され、秋季キャンプでは工藤公康監督が直々に指導する“工藤塾”のメンバーにもなった。まず目指すは支配下契約だが、支配下となれば、一気に1軍の戦力となる可能性を感じさせる。

(Full-Count編集部)

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