核廃絶へ決意新た 長崎・平和公園 被爆者ら正月座り込み

 核兵器廃絶と平和な世界の実現を求める「正月座り込み」が1日、長崎市松山町の平和公園であり、被爆者ら約70人が思いを新たにした。

 在外被爆者支援を訴えた「1の日座り込み」をきっかけに2002年に始まり17回目。長崎原爆がさく裂した午前11時2分に合わせて黙とうした。

 昨年は反核・平和運動をけん引した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の谷口稜曄(すみてる)さんと元長崎大学長の土山秀夫さんらが死去。県被爆者手帳友の会の井原東洋一会長はこれを踏まえ、「大きな存在を失ったが、たじろいではならない。先人の教えを引き継ぎ、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に学びながら、『ヒバクシャ国際署名』に取り組み、憲法9条を守る世論を盛り上げよう」と呼び掛けた。

 高校生1万人署名活動実行委メンバーの岩室玲香さん(16)=県立長崎西高1年=は「皆さんの話を聞いて、核廃絶を目指す活動に積極的に関わりたいとより強く思った」と話した。

核兵器廃絶と平和な世界の実現を求め、座り込む参加者=長崎市、平和公園

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