三浦は火災倍増28件 横須賀市消防局17年速報値

 横須賀市消防局がまとめた2017年の消防活動状況(速報値)によると、横須賀市と三浦市を合わせた火災件数は141件(前年比29件増)だった。特に三浦市が28件(17件増)で2・5倍となったことが全体を押し上げた。同消防局は「風が強い日や空気が乾燥しているときは、火の取り扱いに気を付けてほしい」と注意を呼び掛けている。

 原因別では、横須賀市が「放火(疑い含む)」が35件(8件増)となり、26年連続で最多。17年1月に浦賀署管内の公園や漁協敷地内で相次いだ滑り台や漁網などが燃える不審火も含まれる。次いで、家電のコンセントからの出火など「電気関係」の22件、「各種こんろ」の12件の順だった。

 三浦市では16年に1件だった「たき火」が10件で最も多く、「放火」「たばこ」が各4件で続いた。

 両市合わせた火災による死者数は7人(2人減)で、そのうち6人が65歳以上の高齢者だった。救急隊の出動状況は両市で2万6千956件(989件増)。出動件数は高齢化などを反映して10年から増加傾向にあり、17年は6割以上を高齢者が占めた。

 両市は17年4月から消防広域化の運用を開始。横須賀市消防局として4署1分署10出張所1派出所体制となり、2市の人口約45万人、約133平方キロをカバーしている。

© 株式会社神奈川新聞社