カネミ油症の本年度検診 長崎県、新たに患者5人認定

 長崎県は11日までに、1968年に長崎県など西日本一帯で起きた食品公害「カネミ油症」の患者として、2016年度に油症検診を受けた65人の中から、新たに五島市玉之浦、奈留両町の50~80代の男女計5人を認定した。

 医師でつくる県対策委員会が2月20日付で答申していた。このほか油症発生時に認定患者と同居し、汚染油を食べた家族を患者とみなす「同居家族認定」は玉之浦町の60代男性1人。

 これで県内の認定患者は今月3日現在、同居家族認定も含めて955人(死亡者、転居者含む)で、県内在住の生存者は469人となった。

 県生活衛生課によると、検診を受けた65人のうち「経過観察」とされたのは9人。今回認定された5人のうち、2人は15年度まで「経過観察」とされ、3人は初めて検診を受けたという。

(2017年3月12日掲載)

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