2世、3世の救済 引き続き要望へ カネミ油症五島の会

 カネミ油症被害者五島市の会(旭梶山英臣(あさひかじやまひでおみ)会長)は20日、市内で総会を開き、被害2世、3世の早期救済などを国や原因企業のカネミ倉庫に引き続き要望していく計画を承認した。
 被害者や県外の支援者、野口市太郎市長、市議ら約30人が出席。旭梶山会長はあいさつで、「被害解決はもちろんだが、事件が起きたことを世間に知らせることも私たちの大きな役目。50年の節目がどうあるべきか考えていく」と述べ、事件発生から49年が経過し、被害者が相次いで死去している現状に危機感を示した。
 同会が参加しているカネミ油症事件発生50年事業実行委員会(会長・下田守下関市立大名誉教授)は19日、市内で本年度の初会合を開き、来年実施する節目イベントの内容を今年9月をめどに固めることを決めた。

(2017年05月21日掲載)

「事件を世間に知らせることが大きな役目」と述べる旭梶山会長=五島市三尾野1丁目、市総合福祉保健センター

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