海の安全を守れ 海保が訓練始め

 横浜海上保安部の訓練始めが5日、横浜市中区の横浜海上防災基地で行われた。東京五輪・パラリンピックを2020年に控えて海上警備を強化する中、巡視船「ぶこう」の特別警備隊員が大盾を使いデモ隊を規制する大盾操法などを披露した。

 今年は海上保安制度の創立70周年を迎えることから、例年に比べて規模を拡大。10隻の巡視船艇を使い、海上保安官約130人が参加した。

 大盾はジュラルミン製で重さ約6キロ。特別警備隊15人は盾の構えや基本的な隊列を示した後、暴徒化したデモ隊を想定し、周囲の安全を確保しながら制圧。近くの海域ではゴムボート2隻と監視取締艇による高速航走訓練も披露した。

 巡視船「いず」による救難訓練も行われ、船首から潜水士が高さ約10メートル下の海に飛び込み、つり上げ救助した。消防船「ひりゆう」による消防訓練や、武道場では巡視艇の乗員らによる制圧訓練も行った。同保安部の小島良二部長は「今年も地域のニーズを踏まえて、安全安心を守りたい」と訓示した。

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