<レスリング>全世界で大ヒット! インドのノンフィクション・レスリング映画「DANGAL」が4月に日本で公開

2012年世界選手権(カナダ)で吉田沙保里選手と闘うジータ選手

 全世界興行収入340億円を突破、インドの女子レスリング選手の実話をもとにしたヒューマン映画「DANGAL」が今年4月、日本で公開されることになった。

 吉田沙保里選手や伊調馨選手とも闘ったことのあるジータ選手と、その家族がモデル。インドは、女性は適齢期になると半ば強制的に結婚させられ、将来が決められてしまう風潮がまだ根強く残っている。女性がオリンピックを目指す環境には恵まれない中で、父が自身の果たせなかった夢を2人の娘に託した物語。

 ジータ選手は2005年に茨城・大洗で行なわれたアジア・カデット選手権で優勝し、2008年アジア・ジュニア選手権優勝などを経て世界へ。日本選手では吉田沙保里選手、村田夏南子選手、伊調馨選手らと闘っている。

 2010年のコモンウエルズ大会で優勝し、2012年ロンドン・オリンピックにも出場した。一昨年のリオデジャネイロ・オリンピックの女子58kg級でサクシ・マイクがインド女子レスリング選手として初のメダルを獲得できたのは、ジータ選手が女子選手でもオリンピックを目指せる道筋をつくったからと言われている。先月のコモンウエルズ選手権(南アフリカ)でも59kg級で優勝した現役選手。

 インドだけではなく中国でも話題を呼び、興行収入96億円をたたき出した『君の名は。』の倍以上の差をつける200億円超えというヒットを記録。香港でもインド映画歴代ナンバーワンを樹立した。主演は「きっと、うまくいく」「PK」のアーミル・カーン。

吉田沙保里選手にはかなわなかったが、コモンウエルズ大会優勝の実績がある
2015年世界選手権(米国)では伊調馨選手とも対戦。日本のエース2人と闘っている数少ない選手

《あらすじ》

 レスリングを愛する主人公の男は、生活のために選手として生きることは諦めたが、息子を金メダリストにすることを夢見ていた。だが4人連続で女児が誕生。ある日、長女と次女の格闘センスを見出した男は、翌日からコーチとして2人を鍛え始める。男物の服を着せ、髪を切るといった行動に一家は町中の笑いもの。そんな中、ブレずに特訓に熱を込める父と、ささやかな抵抗を企て続ける娘たち。やがて、娘たちは目覚しい才能を開花させる。

《予告編=字幕はありません》

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