「区民一人ひとりを大切に」 小田嶋区長にインタビュー 川崎市宮前区

インタビューに答える小田嶋区長

 2018年の年頭にあたり、本紙では小田嶋満宮前区長に新春インタビューを行った。昨年の振り返りや所感、また今年の展望、重点施策、抱負などについて話を聞いた。

 聞き手/宮前区編集室・山田洋平

 ―昨年4月に区長に就任されました。宮前区にどのような感想をお持ちでしょうか。

 就任以来、宮前区のまちづくりのために長年ご尽力いただいてきた多くの方々と出会い、そしてまた、新たな取組を進めている若い世代の方々のことを知る機会もありました。そのような多くの方々の熱い思いやたくさんの成果のうえに、今の宮前区の様々な魅力が生まれているのだと実感しました。

 宮前区は人・自然・歴史・文化の魅力にあふれたまちだと感じています。

 ―2017年を振り返っていかがでしたか。

 教育の世界から区政推進の立場へと、私にとって大変大きな転身の年でした。これまでのまちづくりの成果と課題を、様々な面から認識しながら、多くの方々の御理解・御協力を得て、区政の推進に努めてきました。

 特に、子どもたちへの支援を進めていくうえでは、今までの私自身の教育での経験や学校とのつながりを、区総合防災訓練や、小中学生向けの「地域のみんなでつながろう」というテーマでの講座、また地域包括ケアシステムの小中学生向け啓発DVDの作成などに生かすことができました。そして、子どもたちを温かく見守り支えてくれている地域の皆様の熱い思いに、いろいろな場面で触れることができました。地域の宝であり、これからの川崎を担う人材でもある子どもたちを、家庭や地域と共によりよく育てていくために、自分自身の経験を、少しでも区政推進のために生かそうと努めた9カ月でした。

 ―宮前区の課題など気づきはありましたでしょうか。

 7月に大学生たちの声を聞く機会がありました。区内で育ったある学生が、友人からの「宮前区って何があるの?」との問いに対し、「何もない」と答えたというエピソードを聞き、若い世代にも宮前区の良さに気付いてほしいと思いました。

 就任以来、宮前区の「人・自然・歴史・文化」などの地域資源の豊かさを大変強く感じていたので、宮前区の良さをもっと実感してもらえるような取組の必要性を感じています。

 ―2018年の重点施策として何をあげますか。

 区役所に「地域みまもり支援センター」を設置して3年目を迎えます。この2年間の成果を土台に、互いに支え合う地域の輪づくりを支援していくとともに、地域包括ケアシステムの考え方の周知をさらに進めていくことが必要だと考えています。

 また、昨年初めて区での総合防災訓練を実施しましたが、より実効的な訓練とするために、各避難所運営会議・学校との連携を深めながら、地域防災力の向上に努めて参ります。

 ―2018年の抱負、区民へのメッセージをお聞かせください。

 区長としての2年目の年になります。「区民一人ひとりを大切にする」という姿勢で、区民の皆様の思いをしっかりと受け止め、その思いに応えられるよう、区役所職員が一丸となって、安全・安心なまち、活気と潤いのあるまち、誰にとっても温かく優しいまちとなるよう取り組んでまいります。どうぞ、本年も皆様方のより一層の御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。

 ―ありがとうございました。
 

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