出初め式に9万人歓声 横浜赤レンガ倉庫

 新春恒例、横浜市の消防出初め式が7日、同市中区の横浜赤レンガ倉庫イベント広場で行われた。市消防職員と消防団員のほか、県警や横浜海上保安部など関係者ら計約700人が参加し、市民ら約9万人が見物に訪れた。

 林文子市長が「大雨被害が頻発する中、自然災害や事故への備えを一層強化している。今回実施する消防訓練や体験コーナーなどを通じ、市民の皆さまが安全・安心を実感してほしい」とあいさつした。

 続いて市鳶(とび)工業連合会・横浜古式消防保存会の約120人が伝統の木やりや、まとい振り込みを演じた。はしご乗りでは約6メートルの高さで「逆さ大の字」「肝つぶし」といった華麗な技が披露され、見守った観衆から盛んに拍手が送られた。

 消防訓練は、大規模地震による建物火災などを想定して実施。駆け付けた二輪車部隊が被災状況を迅速に確認し、特別高度救助部隊が逃げ遅れた負傷者を運び出した。試験導入中の小型無人機「ドローン」から撮影した映像も設置された大型スクリーンに流された。

 最後に、対岸の大さん橋に向けて一斉放水が行われた。3隻の消防艇も加わり、青空を飾った水のアーチに歓声が上がった。

 横浜市港北区から家族で訪れた男性(46)は「初めての観覧で規模の大きさに驚いた。子どもが好きなヘリコプターも訓練に参加して楽しめた」と話していた。

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