ブランドル「リバティはF1の将来の規則を厳しい態度で決めるべき」と主張

 マーティン・ブランドルは、グランプリをもう一度素晴らしいものにするために、F1の将来のレギュレーション策定に、リバティ・メディアが妥協を許さない厳しい態度で臨むことを願っている。

 F1の新オーナーは、彼らが指揮を取る最初のシーズンを終えた。その間、F1では小さな変更点しか見られていないが、リバティは現在のレギュレーションが失効する2021年以降のF1の将来を決定づけるために懸命な取り組みを行っている。

 Sky F1の人気解説者で、その意見がしばしば重用されるブランドルは、F1を成功に導く唯一の道は、“速く荒々しい”マシンで世界最高のドライバーたちがレースをすることを優先するレギュレーション基盤を持つことにあると考えている。

 ブランドルはSky F1で「彼らは強気にでなければならない」とリバティ・メディアについて語り、以下のように続けた。

「『これがF1の将来だ、これが我々の進むべき方向性だ、一緒に進まない者は去れ』と言うべきだ。その点については明確でなければならない」

 158戦に参戦した元F1ドライバーのブランドルは、リバティ・メディアが全力を尽くす必要があると考えているが、彼らが政治的にリスクのある、危ない橋を渡っていると話す。

「最も速くて荒々しく、最高のレーシングカーで、優れたドライバーたちがホイール・トゥ・ホイールのレースをするようにしなければならない」とブランドルは付け加えた。

「目標は非常に単純だし、実現するのも比較的簡単だと思っている。しかし行く手には多くの政治的な駆け引きや、利己主義が跋扈している。だから最後にはどこに落ち着くことになるかが見えない」

 フェラーリは会長のセルジオ・マルキオンネがはっきりと述べているように、将来についての姿勢を固めている。マルキオンネは、もしある時点でF1がフェラーリの利益を尊重しなくなったら、この競技から撤退すると脅しているのだ。

 しかしながらブランドルはマルキオンネの発言を、はったりだと考えている。

「彼らは、はったりを言っている」

「たとえばの話だが、フェラーリはどこに行くだろう? フォーミュラEで、マヒンドラが提供してくれる裏口にでも?」

「彼らはすでにル・マンに出場しているし、GT世界選手権で優勝しているよ。誰も知らないかもしれないが」

「彼らは世界のどこにも広告を打っていない。なぜならF1が代わりにやってくれるからだ。だからリバティは強気で出ていかなければ」

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