防災と地域包括ケアシステムに重点 高梨区長にインタビュー 川崎市高津区

インタビューに答える高梨区長

 2018年年頭にあたり、本紙では高梨憲爾高津区長に新春インタビューを行った。昨年の振り返りや今年の展望、重点施策について話を聞いた。

 ――昨年4月に区長に就任されました。どのような1年でしたか。

 「あっという間の8カ月でした。副区長時代にも地域の会合に参加していましたが、区長になって改めて町内会・自治会や各種団体の会合やイベントなどに参加させて頂きました。いろいろなお声を聞く中で、区役所や私の想いもお伝えできてきたかなと思います」

 ――小学校の運動会にも参加されたそうですね。

 「学校は災害時の避難所になるなど地域の拠点となる場所です。市教育委員会に長く携わった経験を活かし、学校と連携を深めていけたらと思っています。運動会では綱引きにも参加しましたが、子どもたちの元気な姿を見ることができました。子どもたちの成長を見守るのは学校だけでなく、行政を含めた地域全体で行っていかなければという思いを新たにしました」

 ――高津区の課題など気づきはありましたか。

 「区内では昨年の台風や大雨で急斜面地の崩落や浸水害が各所で発生するなど、防災面の課題が浮き彫りになりました。自然災害をなくすのは難しいですが、被害を減らすことはできます。防災に引き続き力を入れていきます。

 また、区内では地域や市民団体が本当に様々な活動をしています。それぞれが連携・協力できるよう、区役所が橋渡しすることでより活性化し、それが高津の発展につながると思います」

 ――今年の重点施策は。

 「まず、防災では学校との連携を進めていきます。先月、東高津小学校をモデル校に『マイ減災マップづくり』を行いました。子どもたちにも防災・減災の大切さを学んでもらえるよう、今年は中学校でも実施したいと考えています。そして、避難所運営会議や自主防災組織とも連携を進めていきたいと思います。

 また、地域包括ケアシステムの構築に向けては土台となる地域コミュニティの充実が大切です。昨年から分譲マンションのコミュニティづくりについて調査や支援を進めていますが、今年も引き続き地縁の強化に力を入れていきます。

 そして、『かわさきパラムーブメント』推進の一環として、障害のある人もない人も一緒に楽しみながらスポーツを体験する場を増やしていきたいと思います。そのことを通じて障害への理解を深め、『こころのバリアフリー』を広めていきたいと思います」

 ――2018年の抱負、区民へのメッセージを。

 「区内を回るなかで改めて高津の力を感じました。そしてまだまだ発展の可能性があると感じています。高津区が暮らしやすいまちになるよう、区民の皆様と一緒に全力で取り組んでいきたいと考えておりますので、引き続き、ご理解とご協力をよろしくお願いします」

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