特別企画菅井区長に聞く 区制100周年へ向けた1歩 「花の街づくり」推進 横浜市保土ケ谷区

インタビューに応じる菅井区長

 タウンニュース保土ケ谷区編集室では新春の特別企画として元旦号の市長インタビューに続き、菅井忠彦区長に区政の現状や展望を聞いた。区長は昨年を振り返るとともに、今年の抱負などを語った。

――昨年1年間を振り返っての所感をお聞かせください。

 昨年10月1日に、保土ケ谷区は区制90周年という節目の年を迎えました。現在の保土ケ谷区はヨコハマビジネスパークや活気あふれる商店街、多くの若者が集う横浜国立大学など、とても賑わいあふれるまちです。節目の年を契機に区の歴史を振り返ることで、現在の区の発展は、多くの先人の皆さまの御尽力によるものであると、改めて実感しました。更に江戸時代から続く宿場町の情緒や豊かな自然、人と人との温かいつながりなど、区の魅力を再認識する1年でもありました。

 この記念すべき年を区長として、20万区民の皆さまと一緒にお祝いできましたことを、とても光栄に思っております。

――お話にありましたとおり、区制90周年という節目の年となりましたがいかがでしたでしょうか。

 90周年はこれまで大切にされてきた文化や自然、区民の皆さまの想いをしっかりと受け継ぎ、未来へつなげる年にしたいと考えました。そこで、保土ケ谷区制90周年記念事業実行委員会の皆さまとともに、区内イベント等さまざまな機会を通じて、区の歴史や魅力を積極的に発信してまいりました。

 10月には90周年記念式典を開催しました。懐かしい映像で区の歩みを振り返るとともに、功労者の皆さまや御協賛をいただいた皆さまの表彰を行いました。

 式典を通じて、80周年を契機に誕生した「ブルガリア共和国ソフィア市とのパートナーシップ」や区の歌「わがまち、保土ケ谷」などが、現在まで大切に受け継がれていること、そして何よりも、区民の皆さまの地域を大切にする想いに感動しました。

 また、90周年記念として、記念ロゴマークをモチーフとしたグッズや記念誌「九十年つながり〜ほどがやの人・まち・歴史」も刊行いたしました。

 90周年記念事業は、かるがもファミリーマラソンや倍賞千恵子さんのコンサートなど、今年の3月まで、開催してまいります。是非皆さまお見逃しなく、奮って御参加いただければと思います。

――区長となり4年目となった昨年、重点的に取り組んできた区政運営施策と個々の進捗状況などについてお聞かせください。

 まず、広報動画「ほどがやカノン」の制作や東海道の宿場町としての歴史・文化をより身近に体験できる「旧東海道保土ケ谷宿お休み処」の設置、横浜市唯一の「ほどがや花憲章」の碑の設置など、区の魅力発信に力を入れてまいりました。

 また、地域の特性を知り、地域の課題を自ら解決していく手法を検討する「ほどがや楽考」も開校しました。大学生をはじめ、幅広い世代の方に御参加いただきました。さらに「わがまち保土ケ谷体操」の制作をはじめ、区民の皆さまがこれまで以上に健康で、安心感・充実感を持った生活が送れるよう、区政に取り組んでまいりました。

――昨年3月には相鉄線の下り線が高架化されました。そして今年秋には上り線も高架化される予定ですね。

 昨年3月の下り線の高架化に引き続き、今年上り線も高架化されることで、朝夕の渋滞緩和や更なる利便性の向上が期待されます。また、検討を開始した高架下の活用について一層議論を進め、住みやすいまちづくりにつなげていきたいと思っております。

――今年の重点施策についてお話できる範囲でお聞かせください。

 1点目は「ほどがや花憲章」の更なる普及です。平成30年度には「ほどがや花憲章」が20周年を迎えます。この憲章に込められた想いを更に広める取組や花の街づくりを推進していきたいと考えております。

 2点目は「横浜型地域包括ケアシステムの構築に向けた保土ケ谷区行動指針」策定をはじめ、子どもから高齢者まで全ての区民の皆さまが、元気で健康に暮らせるよう、子どもの居場所づくりや働き世代の健康づくり事業に力を入れてまいります。

 さらに3月10日には「大都市制度フォーラムin保土ケ谷区」を開催します。横浜市では大都市にふさわしい権限と財源を備えた「特別自治市」の実現に向けた取組を進めています。フォーラムでは「特別自治市」の内容やメリットについて、区民の皆さまに御理解いただくために、林市長の基調講演やゲストによる座談会を行います。多くの皆さまとこれからの横浜について考えたいと思いますので、是非ご参加ください。

――最後に区民へのメッセージをお願います。

 昨年は、区制90周年記念事業実施にあたり、多大なる御支援・御協力をいただき、本当にありがとうございました。

 今年は次の100周年にむけての最初の第一歩、はじまりとなる年です。これまでの歴史を大切に受け継ぎながらも、新たな彩も加えていけるよう、そして、区民の皆さま一人ひとりの笑顔と未来がさらに輝き、将来にわたり「いつまでも住み続けたいまち ほどがや」と感じていただけるよう、今後も職員とともに、全力で区政に取り組んでまいります。引き続き御支援、御協力をお願いいたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

高架化工事が進む相鉄線
星川中央公園には1998年に横浜市内唯一の花憲章の制定を記念したパネルが設置されている

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