新春区長インタビュー 「やさしいまち」次世代に 区制50年、区民とともに 横浜市緑区

新年の抱負を語る小野崎区長

 本紙は新春にあたり、緑区の小野崎区長にインタビューを行った。新たな年に対する抱負と、具体的な取り組みについて語ってもらった。 (聞き手/本紙・緑区編集室 金子桃代)

 ――緑区の昨年を振り返っていかがでしたでしょうか?

 4月に緑区に着任して、「みんなで地域を考える会」や「みどりのわ・ささえ愛プラン 地区別計画推進委員会」等で地域にお伺いして、区民の方々と色々なお話をすることができました。その中で特に印象的だったのは、皆さんが明るく元気に地域で様々な活動に取り組んでいらっしゃる姿です。また、区内でのまちづくりも順調に進んでいます。十日市場地区では「持続可能な住宅地プロジェクト」が進められており、昨年、建築工事に着手しました。山下地区では、地域の方が自ら運行を担い、高齢者等の日常生活の移動を支援する「山下地区ささえあいバス」の実証運行が行われており、先日、利用者数が1000名を超えました。

 多くの地域で、地域の課題を地域の方々が自ら解決する取り組みが行われており、徐々にですが実を結びつつあります。区役所も地域の方と一緒に、その取り組みの支援を充実させていきたいと考えています。

 ――特に印象に残った区内の出来事はなんですか?

 3月〜6月に開催された「全国都市緑化よこはまフェア」です。緑区は里山ガーデン会場のゲートタウンとして、森を舞台としたサーカスや緑区DAYなどのPRイベントの開催するほか、オカピ型バス”ズッピ”に乗って里山ガーデンを巡るツアーや、フォトワークショップ等でフェアを盛り上げました。

「蒔いた種、育てる年に」

 里山ガーデンだけで約34万人の方が訪れ、区民の方からも「もう何回も行ったのよ」と言われました。皆さんにも楽しんでいただけたのではないでしょうか。また、里山ガーデン「秋の大花壇」も非常に人気だったと聞いています。

 里山ガーデンについては今年も春と秋に公開することが決まりました。今年も美しい大花壇を多くの方に楽しんでいただけると嬉しく思っています。

 ――子育てや福祉、高齢者支援など区として取り組む課題のうち、今年特に重点的に取り組まれたいことはなんですか?

 緑区は来年、区制50周年を迎えます。昨年10月に実行委員会も立ち上がり、今年は50周年に向け、これまで以上に様々な取組を展開していきます。Facebookでの区民の皆様の写真を使ってのカウントダウンを1000日前からスタートしましたが、今年も区民の皆様の笑顔の写真で50周年までの時を刻んでいきます。また、ロゴマーク等を決定し、横断幕やのぼり旗等を活用したPRも進めます。

 緑区では数年前から、将来を担う子どもたちや地域の新たな担い手をはじめとする「次世代」に向けた取り組みを進めてきましたが、今年は更に充実させていきたいと考えています。ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックの選手たちの素晴らしさを知ってもらう「みどりトップアスリート連携事業」や、緑区の大切な財産である「農」を守り育てるための地産地消などの取組を進めます。

 その他にも困難を抱えた世帯の子どもを支援するため、高校生を対象とした自立支援講座を昨年からスタートさせましたが、今年も困難を抱えた世帯への支援を引き続き充実させていきます。子ども達の将来のためにも、重要な取組だと考えています。

 そして、防災や子育て支援、高齢者・障害者施策等、区民の皆様の生活を支えることこそが、区役所の本来の仕事であり、これらについても引き続きしっかりと取り組んでいきます。

 ――最後に区民の皆様へメッセージをお願いします。

 緑区では数年前から、緑区のこれからを担う「次世代」に向け、地域の皆さんと一緒に様々な「種」を蒔いてきました。地域での様々な取組や区の事業等で、その種はしっかりとした芽を出しています。緑区が50歳を迎える来年に花が咲き実を結ぶよう、今年はその芽を大切に育てる年だと考えています。

 「次世代につなぐ、みんなにやさしいまち『ふるさと みどり』」を目指し、区役所職員も一丸となって区民の皆様の暮らしをサポートしてまいります。

 皆様にとって今年が明るく良い年になりますように、願っております。

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