CA達のお正月
3連休も終わり、本格的な仕事始めの週となりました。
皆様は、年末年始どちらでどのように過ごされましたか?
私は、久しぶりに、地元湘南でのんびりと過ごすことができました!
しかし、CA現役時代は、こんなにのんびりと過ごすことなんて考えられませんでした。
なぜなら、自分がお正月にどこの国に居るのかは、スケジューラーのみぞ知る!だったからです。
そんな、ちょっぴりミステリーツアーのようなCAの年越しからお正月事情をお話します。
年越しそばはローマでカップ麺!?
私がまだジュニアの頃、大晦日からお正月にかけてローマ線のフライトが入りました。
その時は、同乗CAみんな一緒に、ホテルのCREW ROOM(各国の航空会社のCREWたちが自由に利用できるラウンジのような場所)で、衛星テレビに映る行く年来る年を見ながら、カップのお蕎麦を頂きました。
ポットのお湯を注いでいると、他国のCA達が興味津々で集まってきたので「日本のtraditional foodです」と説明すると、とっても興味を持ってもらえました。
また、他国の番組に比べて、日本の年越し番組はとっても厳かだと気づかされました。
当たり前だと思っている日本の風景が、とても新鮮に感じられたことを覚えています。
機内での年越しはとても晴れやか
また、ある年は、ホノルル行きの機内で新しい年を迎えました。
年越しからお正月にかけての機内は、ワクワクした雰囲気に包まれています。
キャプテンが機内の様子を確認したのちに、アナウンスにて「あけましておめでとうございます。日本はただいま新年を迎えました。」というご挨拶を行い、その後CA達がにこやかに、お屠蘇をお配りします。
これは、日系航空会社だけなのかもしれませんが、飛行機全体が晴れがましい気持ちに包まれ、サービスする側もとてもハッピーな気分で新年を迎えることができました。
あれれ?最後の最後まで行き先が決まらない?
場合によっては、行き先が決まっている年越しばかりではありません。
CAには、スタンバイと言って、自宅や空港で代替要員として待機するというスケジュールが存在します。
それは、CAの急病や突然の機材変更等により、追加要員が必要とされれば国内外問わずどこにでも、言葉通りどこにでも飛ぶということ!
私の12年の乗務生活でたった一度だけ、年越しから新年にかけてスタンバイのスケジュールが入ったときの事。
朝から「私は新年をどこで迎えるのかしら。」とソワソワ。
「北半球ならまだしも、南半球ならスーツケースの中身を入れ替えなくちゃ!」と意気込んでいると、案の定予感的中!
会社からの電話で「午後便のシドニー行に乗務です!」との事。
覚悟はしていたものの、あたふたと準備をして、真夏のシドニーへ飛んだのでした。
こんなのも、CAらしい1年の幕開けですね。
素敵な一年を!
いかがでしたか?
年末年始という意識も薄れてしまうほど、世界中を縦横無尽に飛び回るCA達。
それでも、やはり、新年は特別なものです。
どこの国に居ても、アクティブに、そして臨機応変に楽しむ!これがCAという生き物なのかもしれません。
皆様も、それぞれの素敵なお正月を過ごされたことと存じます。
本年も、知られざるCAのワクワクドキドキの素顔をお届けしたいと思いますので楽しみにされていてくださいね。