港南区社協 移動情報センター開設 障害児・者の外出支援へ 横浜市港南区・横浜市栄区

 移動に困難を抱える障害児・者の外出を支援する情報提供や相談の窓口となる「港南区移動情報センター」が、今月15日に港南区社会福祉協議会内に開設される。横浜市が各区に整備を進めていたもので、これにより市内全区で設置が完了する。

 今回、都筑区と西区でも同時に開設。横浜市が「将来にわたるあんしん施策」の1つとして進める「移動情報センター運営等事業」で、2010年度のモデル事業を経て、11年度から順次、各区の社会福祉協議会が運営を委託されている。

 同センターの利用者は市内在住で、「出かけたいけれど、1人では不安」「子どもの学校の送迎を手伝ってくれる人を探したい」など、移動に困難を抱える障害児・者やその家族が対象。さまざまな相談に応じて、外出を支援するサービス事業者や、地域住民によるガイドボランティアを紹介・調整する役割を担う。

 これまでセンターが設置されていなかった区では、利用者は近隣他区のセンターへ相談を行っていた。港南区社協の担当者は「正確な数は把握できないが、周辺区から、港南区からの相談は多いと聞いていた」とニーズの高さを明かす。

 港南区の同センターでは、スタッフ2人が窓口となり今後対応していく。相談受付は平日午前9時から午後5時で、電話(【電話】045・342・5567)での問い合わせにも応じる。

ガイドボランティア

 同センターでは、移動支援に関する「ガイドボランティア」などの人材発掘や育成も行う。ガイドボランティアは、さまざまな障害のある人や難病患者など、屋外での移動が困難な人に付き添いを行うボランティアで、横浜市が進める事業の1つ。活動には同センターへの登録が必要となる。

 ガイドボランティアは登録している同センターへの活動報告を行うことで、1回の外出に対し500円の奨励金が支払われる。(自宅から利用者の自宅まで交通費が発生する場合は、1000円)。

 港南区移動情報センターでは横浜市身体障害者団体連合会と共催で、「障がい児・者ガイドボランティア研修会」を2月14日(水)に開催する。港南区福祉保健活動拠点・多目的研修室(そよかぜの家3階)で午後1時30分から4時まで。

 身体障害の特性や事業概要の説明の他、外出の誘導体験(車いす、視覚障害体験など)も行う。対象は同事業に関心を持つ18歳以上で、定員先着20人。

 申し込みは11日(木)から電話で港南区社協(【電話】045・841・0256)へ。

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