店舗の契約社員を正社員に ファンケル

 ファンケル(横浜市中区)は10日、働き方改革の一環で店舗での契約社員の雇用区分を廃止し、4月から「地域限定正社員」を新設すると発表した。雇用期間を無期とするなど処遇改善し、将来的な人手不足を乗り切るとともに、採用競争力を高めたい考えだ。

 全国の直営店204店舗(2017年12月末時点)で働くスタッフの65%に当たる契約社員971人(17年12月末時点)を地域限定正社員に切り替える。

 正社員化に伴い、これまで1年契約だった雇用期間を無期にする。賞与は年平均1・9カ月から2・7カ月(17年実績より試算)に、年間休日は113日から120日に増やした。地域限定正社員は原則として転居を伴う異動がないため、担当エリアで安定して働けるメリットがある。同社員については年間を通じて採用する方針だ。

 化粧品業界では昨今の人手不足や、安定した雇用環境を求める声が高まっている状況を踏まえ、契約社員を正社員に転換する動きが広がっている。正社員化は現場の意識を高め、魅力的な店舗づくりを図る狙いもある。ファンケルの担当者は「優秀な人材に長く活躍してもらいたい」と説明している。

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