住友電工産業電線、住宅用ハーネスの生産効率化 栃木、埼玉の2拠点に新ライン

 住友電工産業電線(本社・大阪市西区、社長・日浦孝久氏)はこのほど、宇都宮工場(栃木県宇都宮市)と関連会社のシー・ティ・ケー(埼玉県小鹿野町)の2生産拠点に住宅用ハーネスの新製造ラインを導入した。ハーネス化の工程を効率化してコスト競争力を向上。併せて新商圏の開拓などによる受注増に対応する。生産効率は運用の工夫なども含めて2割の改善が目標。製造能力は2割増となる。

 住宅用ハーネスは同社の注力製品。家の電気配線をあらかじめ工場で組み立てて出荷するもので、施工の手間が省けるほか現場で電線の余りが出ないことなどが特長となっている。

 導入した新ラインは電線の切断や分岐部分の加工、組み立てなど一連の工程を担うもの。高速化や自動化の技術を取り入れており、投資金額は数億円となっている。新ライン導入で主力顧客である大手ハウスメーカー向けで価格競争力を高めるとともに、中堅・中小規模の工務店向けの商圏開拓に伴う受注増に備える。

 住宅用ハーネス事業ではこれまでも効率化に注力しており、設計では2年ほど前のシステムのバージョンアップを機に効率化に着手。今回の投資は製造面での取り組みとなる。今後はIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)など最新技術を生かした効率化を進めていく方針。

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