多摩中央警察署 事故防止へ「取締場所」公表 周知により、発生抑止図る 多摩市

 多摩中央警察署(大田晃央署長)は昨年12月、交通事故防止の啓発のため、重点取締路線・場所の見直しを行い、警視庁ホームページで公表している。市内で重点取締り場所として指定されたのは4カ所。同署では「昨年1年間で交通事故件数が増えているので、重点取締場所があることを意識してもらうことで事故を防止につながれば」と呼びかけている。

 警視庁では、重大事故を抑止することを目的として、重点的に速度違反取締りや警戒活動等を実施する路線等を各警察署で定め、昨年4月から警視庁のホームページで公表を行っている。

 多摩市・稲城市を管轄とする多摩中央署では、過去の交通事故の実態等を踏まえ、重点路線・重点取締り場所として10カ所を指定。多摩市内では、多摩ニュータウン通りの山王下交差点付近、新大栗橋交差点、乞田新大橋交差点、鎌倉街道の永山2丁目ガード下付近の4カ所で、重点時間帯における速度違反取締りや、パトカーや白バイ等による赤色灯点灯走行等の警戒活動、交通事故に直結する交通違反の取締り等を実施している。また、放置車両違反についても、同じように重点路線、重点地域を定め、駐車監視員とともに取締りを強化しているという。

 これらの重点路線等は、半年に一度見直しが行われており、新年度に向けて12月に更新したばかり。新たに加わった路線・場所はないものの「これらの場所を確認してもらい、知ってもらうことで事故防止につながれば」と期待を寄せる。

昨年比で46件増

 多摩中央署管内では、昨年1年間(1月〜12月・速報値)で交通事故(人身事故)の発生件数は516件と、前年よりも46件増加。多摩市内だけでみても昨年は336件で、前年よりも50件増加している。市内では、死亡事故は発生していないものの、管内では2件発生している。中でも、多摩市は高齢者(65歳以上)が関与した交通事故の割合が32・0%と、都内平均30・4%よりも高い。「被害者だけでなく、加害者になるケースも多い。老人クラブや自治会で講話を行う他、民生委員の方々にも事故防止の呼びかけを行ってもらっているので、ぜひ気をつけてもらいたい」と呼びかけている。

© 株式会社タウンニュース社