救援投手トップ20人を5つのグループに分類
カブスからフリーエージェント(FA)となった上原浩治投手は、まだ移籍先が決まっていない。もっとも、今オフのFA市場は歴史上で例を見ないほど停滞しており、大物の去就も未決定の状況。市場が活発化するまで、4月に43歳となる右腕の動向にも変化が出ない可能性もある。
MLB公式サイトは、現在、市場に残る救援投手トップ20をグループ分けする特集記事を掲載。上原は、元阪神の呉昇桓投手らとともに第4グループの「復活の集団」に“格付け”されている。
記事では、20人の投手を「実績あるクローザー」「一級品のセットアップ」「いくらか魅力的、疑問がある」「復活の集団」「欠陥あり」に分類。すでにウェイド・デービスがロッキーズと契約したこともあり、最も上の「実績あるクローザー」にはグレッグ・ホランドのみが選出された。
そして、「一級品のセットアップマン」もアディソン・リードの1人のみ。「いくらか魅力的、疑問がある」では、マット・アルバース、トニー・ワトソン、デビッド・ヘルナンデス、ブライアン・ダンシング、ピーター・モイラン、バド・ノリス、マット・ベライル、フェルナンド・エイバッドの8投手が入った。
4番手の「復活の集団」は9投手。上原以外に呉昇桓、タイラー・クリッパード、セルジオ・ロモ、フランシスコ・リリアーノ、フランシスコ・ロドリゲス、ジョー・ブラントン、ジェイソン・グリーリ、ヒューストン・ストリートという顔ぶれとなっている。
寸評では上原の球速に言及も…
上原についての寸評では「彼はボストンで素晴らしい年を過ごした。しかし、彼は43歳であり、球速は87マイル(約140キロ)だ」と指摘。87マイルというスピードがマイナス材料のように挙げられているものの、圧倒的なパフォーマンスでレッドソックスを世界一に導いた2013年から数字自体はそれほど変わっていない。しかも、このスピードで次々と空振りを奪えるところに、上原の凄みが凝縮されている。“魔球”でメジャーの猛者たちを圧倒する投球を今季も見せてほしいところだ。
5番手グループとなる「欠陥あり」は、カージナルスで守護神も務めた剛腕トレバー・ローゼンタールのみ。ただ、こちらも復活を期待する論調となっている。
平野佳寿はダイヤモンドバックス、そして牧田和久はパドレスと、日本球界から海を渡るリリーバーの去就は決まった。上原の明るいニュースが届くことにも期待したいところだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)