「今すぐに移籍したほうがいい6人のプレミアリーグ選手」

1月の移籍市場がオープンした。ここでは、『fourfourtwo』による「今月、すぐにでも退団する必要があるプレミアリーガーたち」を見てみよう。

マテュー・ドゥビュシ(アーセナルDF)

この1年半ほど“干されている”ドゥビュシ。昨夏にはニースやブライトンへの移籍が土壇場で流れてしまった。

本人も「平日はトップチームで練習し、週末は若手と試合をする。構想外だ」と嘆いていたほど。

そんななか、先月のELではゴールを決めて、ヴェンゲル監督も「メンタルの強さ」を讃えた。だが、お世辞はお世辞に過ぎない。

2014年に1200万ポンド(18.4億円)で加入して以降、彼はプレミアリーグで13試合にしか出場していない。給料も含めると、リーグ戦1試合に200万ポンド(3億円)以上かかっていることになる。

怪我による不運によるところも大きいが、彼はまだ32歳でありそのキャリアはまだ終わる必要はない。ただ、アーセナルでのキャリアは終わった。

【次ページ】超速ウィンガー

ラザル・マルコヴィッチ(リヴァプールMF)

ルイス・スアレスの売却資金は悲惨な使い方をされたが、このウィングもそのなかで獲得された選手のひとりだ。

信じられないかもしれないが、彼は今季のリヴァプールのスカッドに入っている。とはいえ、ベンチ入りもままならない状況が察しているのは、彼の滞在は長くはないだろうということだ。

現状では、ひどい移籍がいかにそのキャリアを狂わせるかという実例として彼は存在している。

4年前20歳だった煌めく様なウィンガーは、2000万ポンド(30億円)で引き抜かれた。だが、その後のキャリアはレンタルのたらい回し状態で、アンフィールドでは僅かなチャンスにしか恵まれていない。

昨季貸し出されたハル・シティで一時的に復調し、まだ輝ける選手だということを思い起こさせた。

それと同じような1月移籍は起こりうるし、それが全ての関係者にとっていいはずだ。

【次ページ】シティからも

ヤヤ・トゥレ(マンチェスター・シティMF)

シティ着任後、ほどなくしてペップはトゥレと仲違いした。より正確に言えば、彼の代理人であるディミトリ・セルクとだが。

それによって、この偉大なMFのシティでのキャリアは終わったように思えた。ただ、幸いにも指揮官とトゥレは違いを乗り越えることができた。

ペップ就任1年目に彼はリーグ戦22試合に出場したのだ。だが、今季はリーグ戦での起用は激減。

34歳になった彼はピッチ外で多くのことを提供するかもしれないが、ピッチ上でも提供できるものが確かにある。

無論その給与を支払えるクラブは一握りしかなく、シティとしてはそのほとんどが売りたくはないクラブだろう。

だが、イングランドでプレーした最も偉大なMFのひとりである彼の最後の仕事として、そのエンジンを再充電する(再び輝くためのチャンスを与える)以上にいいアイデアがあるだろうか?

【次ページ】かつての逸材FW

サイード・ベラヒーノ(ストークFW)

今からすると、かつてトッテナムが彼に2500万ポンド(38億円)のオファーを送ったのはウソのようだ。だが、それは実際にあったことだし、正当なものだった。

それ以降の彼はとんでもない“干ばつ(無得点期間)”を味わっている。最後にゴールを決めてから、もう700日が経とうとしているのだ。

その転落は多くの災難によるものだ。怪我、病、ドラッグによる3か月出場停止、ひどいミス、ひどいチームなどなど…。

ストークの監督交代によってやり直しのチャンスが来るかもしれないが、最もいいのはロスカットして、どこかへ移籍することだ。

まだ24歳。失った時を取り戻し始めることが必要だ。

【次ページ】アーセナルからもうひとり

セオ・ウォルコット(アーセナルFW)

長年、ウォルコットの停滞を追及するのはファッショナブルなことだった。だが、実際にはアーセナルでの12年間で彼は有用なアタッカーだった。

2006年には弱冠17歳にしてイングランド代表のワールドカップメンバー入り。だが、スヴェン=ゴラン・エリクソン監督のそのバカげた決断によって過大な期待をかけられ、大きく悩まされた。

とはいえ、それらの予言は彼本人によって今シーズン自己達成されつつある。リーグ戦出場は激減しており、それは忘れ去られている選手だということを物語っている。

アレクシス・サンチェスとメスト・エジルの去就が不透明なため、アーセナルのサブアタッカーたちには突然チャンスが訪れるかもしれない。

だが、ひどく減退しているウォルコットにとって前に進むための唯一の策は状況の変化(退団)しかないというのが非情な事実だ。

【次ページ】リヴァプールからももうひとり

ダニー・イングス(リヴァプールFW)

悪いタイミングでの移籍が選手のキャリアを終わらしうるならば、悪いタイミングでの怪我はその残酷さを倍にしうる。

バーンリーでの活躍によってリヴァプールに引き抜かれたイングスは、それを同時に味わった。

最初の9試合で3ゴールを叩き出した後、膝の靭帯を断裂し7か月の離脱を余儀なくされたのだ。さらに復帰からわずか数週間後には、もう片方の膝を捻り、また9か月離脱することに…。

彼が再度復帰した2017年9月までに、リヴァプールは別のストライカーと3人のウィングを補強。そして、“変える必要のない”アタッキングユニットを築き上げた。

それは彼にとって悪いニュースだ。いいことがあるなれば、彼はまだ25歳で才能があり、クロップを含め指導した全ての監督たちから讃えられている点だ。

本人はまだリヴァプールで自分自身を証明したがるだろうが、短期的に現実的なオプションは本当に必要としているチームに行くことかもしれない。

トップクラブ以外に得点力のあるストライカーがいないリーグであれば、彼の貰い手が不足することはないだろう。

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