戸塚区出身の橘さん、漫画単行本デビュー 警察勤務の経験生かし、日常描く 横浜市戸塚区

(株)リイド社から発刊された単行本

 戸塚区出身の女性漫画家、橘芽生子(たちばなめいこ)さん(30)による漫画単行本「ちさと巡査、現場に急行せよ!!」が昨年末に発刊した。元警察官の経験を生かし、いきいきとしたストーリーはウェブでの人気を集め、今回の単行本化が実現した。

 主人公の岩崎ちさとは、新人女性警察官。警察という「男性社会」の中での奮闘や、交番勤務の日々で出会う事件の数々が描かれている。

 この漫画は、発行元の(株)リイド社が運営するWEBコミックサイト「リイドカフェ」で、2016年6月から1年にわたって無料連載。笑いや涙を誘う「ちさと巡査」のひたむきな姿に人気が集まり、今回の単行本化に至った。

 「テレビのドキュメンタリーでは、よく警察のかっこいい姿が取り上げられていますが、日常が描かれることは少ない」と話すのは、作者の橘芽生子さん。彼女自身、数年前まで警察官だった。ストーリーの大枠はフィクションだが、交番勤務での「あるある」や、地域住民とのふれあいを描けたのは、経験者ならでは。「一生懸命がんばっている『ちさと』を通じて、警察を身近に感じてもらえると嬉しい」とほほ笑む。

 橘さんは小学生の頃から漫画家を志し、イラストやストーリー作りに熱中していたという。一度は警察官の道に進んだが、夢を捨てきれず漫画家養成の学校へ入学。デビューへとこぎつけた。「これからも作品を描き続けていけたら」と希望を話す。

 単行本は全国の書店などで販売中。またリイドカフェWEBサイト(http://leedcafe.com)では2話分の試し読みも可能。

橘さん自画像

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