スピードスケートのショートトラック競技で平昌五輪(2月9日開幕)に出場する斎藤仁美選手(27)=オーエンス所属=と弟の慧選手(21)=神奈川大学4年=の地元壮行会が12日、相模原市役所で開かれ、市民や関係者ら約300人が集まった。
母校の児童・生徒から花束や寄せ書きなどがプレゼントされ、夢の舞台に踏み出す仁美選手は「これから五輪を目指す子どもたちに夢をつなげられるレースをしてきたい」、慧選手は「メダルを取って恩返しをしたい」と抱負を語り、それぞれ大勢の人たちの支援に感謝した。
2人は地元のスケートチーム「相模原スピードスケートクラブ」(相模原SSC)で技術を磨いてきた。長年指導に当たった前監督の今井三郎さん(享年77)が2015年6月に亡くなったことから、加山俊夫市長は「今井先生は相模原から五輪選手を出したいと願っていた。今回の選出をきっと喜んでいるだろう」としのぶとともに、「ぜひ次の世代につながる活躍を」と期待した。
2人は相模原市立清新小、清新中(いずれも同市中央区)を卒業後、仁美選手は県立麻溝台高校(同市南区)、慧選手は私立光明学園相模原高校(同)を経て、それぞれ神奈川大学に進学した。子どもの頃から銀河アリーナ(同市中央区弥栄)を拠点に練習を続けてきた。
会場には今井さんの妻で相模原SSC代表の晶子さん(73)も姿を見せ、「(三郎)監督は天国でお酒を飲んで喜んでいるはず」と感慨深そうに見守った。