小説つづり、義父の愛情気づく 小林の田中さん

小林市須木の山中で写真撮影をする田中さん。幼少期の挫折を胸に、芸術活動に取り組む

 5歳のとき、自宅の居間に知らない男性が座っていた。「『お父さん』と呼びなさいと母親は言っていたが、見知らぬ人に心を開けなかった」。小林市東方の会社員で、日本児童文芸家協会員やアマチュアカメラマンとしても活動する田中風馬さん(52)は、義理の父と折り合いが悪く、心を閉ざしたまま成長。社会に出てからも幼少期の記憶を忘れられず生きづらさを感じていた。

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