給付型奨学金創設で式典 横浜

 高校生向けの給付型奨学金「神奈川ゆめ奨学金」を創設した生活協同組合パルシステム神奈川ゆめコープ(横浜市港北区)が13日、同市内で記念式典を開いた。賛同者ら約100人が出席し、貧困家庭の子どもたちの夢を実現させる地域の支えの大切さに理解を深めた。

 同組合の渡辺たかし専務理事は「奨学金は31万人の組合員の期待を受けて誕生した。その奨学金を支える社会福祉法人は同じ思いの人と貧困や格差の問題を解決するプラットフォームとして機能していきたい」とあいさつ。多くの人に賛助金出資の協力を呼び掛けた。

 講演した反貧困ネットワーク神奈川幹事の西川治弁護士は「子どもの貧困問題を解決する特効薬はないが、応援してくれる人が世の中にいると感じられることが大事」と強調。地域で多様な取り組みを続けることが、格差社会の改善にもつながると訴えた。

 今春スタートする同奨学金(月額1万円)は高校入学後も学校生活や就職活動などを支える伴走型で、毎年10人程度をサポートしていく。

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