船で1時間、椿の島へ 28日からまつり

 伊豆大島(東京都大島町)で毎年恒例の「椿(つばき)まつり」が28日に始まるのを前に、ミス大島ら観光キャラバン隊がこのほど、横須賀、藤沢の両市役所を訪れ、まつりや島の魅力をPRした。久里浜(横須賀市)と江の島(藤沢市)から高速ジェット船でわずか1時間の距離にある同島。「島で都会の喧噪(けんそう)を忘れてほしい」と来島を呼び掛けている。

 まつりは今年で63回目を迎え、3月25日まで開かれる。1450種、300万本以上のツバキが島を彩り、例年約4万5千人が来訪。マラソン大会やジオパーク展など多数のイベントが行われる。

 期間中、久里浜−大島間の高速ジェット船が毎日1往復運航するほか、「市民クルーズ」と題して横須賀市民らを対象にした日帰りツアーも実施。江の島からも2月15、16の両日に臨時運航される。

 この日はミス大島の浜野歩実さん(22)やミス椿の女王の正木千尋さん(24)らが両市役所を訪れ、「花の下でメジロなどの野鳥のさえずりに耳を傾け、春の息吹を感じてほしい」などとPR。今回は地図にスマートフォンなどをかざすと、昔と今の大島を比べることができる仕組みも新たに導入した。

 三原山や伝統の和装姿の「あんこさん」などで知られる同島だが、5年前の土砂災害では36人が死亡、今も3人が行方不明のままだ。三辻利弘町長は「土砂災害から立ち直って元気になりたいと思っている。一人でも多くの人に来てもらえれば」と話した。

 まつりの問い合わせは、大島観光協会電話04992(2)2177、高速船は東海汽船電話03(5472)9999。

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