長崎県佐世保市の米海軍佐世保基地に配備される強襲揚陸艦ワスプ(4万532トン)が14日、基地に到着した。岩国基地のF35B最新鋭ステルス戦闘機を艦載機として運用。緊迫している中国や北朝鮮などの動きをけん制する狙いがあるとみられる。
米海軍によると、ワスプは全長約250メートル。乗組員約1100人に加え、海兵隊員約1600人の輸送が可能という。就役は1989年だが、F35B運用のため飛行甲板を強化するなど改修を加えた。このほかオスプレイやエアクッション型揚陸艇(LCAC)なども搭載できる。
報道陣の取材に応じた艦長のジョン・ハワード大佐は「任務のあらゆる分野において、より優れた能力と力量を提供する。日本防衛とインド・アジア太平洋地域の安全と安定に対するアメリカの責務を果たすことになる」と配備の意義を強調した。
ワスプは同型艦のボノム・リシャールと交代。当初は昨年秋ごろ到着予定だったが、ハリケーンが直撃したカリブ海の自治領プエルトリコなどでの被災地支援により配備が遅れた。
佐世保地区労は入港に合わせ岸壁で抗議集会。軍事的な緊張を高めるとして、約50人が配備反対のシュプレヒコールをした。