カネミ油症検診始まる 患者83人が受診 五島・玉之浦

 全国のカネミ油症患者の健康状態を調べる油症検診が15日、五島市玉之浦町を皮切りに始まり、認定患者70人、未認定患者13人の計83人が受診した。本年度は11月までに本県など12府県で実施する予定。

 油症検診は国から委託を受けた県が毎年実施。同町の玉之浦診療所には朝から多くの患者らが訪れ、ダイオキシン類の血中濃度や骨密度など18項目の検査を受けた。未認定患者については、県油症対策委員会が検診結果を基に来年2月ごろ油症かどうか診査し、知事が認定の可否を通知する。

 県生活衛生課によると、同町では昨年、85人(認定74、未認定11)が受診。同課は「未認定患者の認定診査だけでなく、認定患者の健康管理を支援する目的もあり、ぜひ受診を」と呼び掛けている。

 県内では今後、16日に市奈留保健センター(同市奈留町)、8月21日に県西彼保健所(長崎市滑石1丁目)で実施。問い合わせは同課(電095・895・2364)。

(2014年7月16日掲載)

油症検診を受ける認定患者の男性(手前)=五島市、玉之浦診療所

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