個性あふれる“集大成” 川崎総合科学高デザイン展

 未来への大きな希望を“集大成”に託した、川崎市立川崎総合科学高デザイン科の作品展が17日から、JR川崎駅東口のアートガーデンかわさきで始まる。同科3年の井上ひかりさん(18)は、「1年間頑張ってつくった個性あふれる作品。退屈しないと思います」と笑顔で来場を呼び掛けた。

 今回で23回目を迎える作品展。ひときわ目立つのは180センチ四方の大きさを使って空間をつくりあげた井上さんのインスタレーションだ。カラフルな色彩の抽象画に点滅するライトを取り付けてアクリル板に光を反射させるなど、その空間に入った人が幻想的な雰囲気を味わえる。60歳までに自身の美術館を建て、作品を並べる夢を抱く井上さんはその日に向けたポスターまで並べた。「自己完結ではなく、他者と関わりながら高みを目指すことを表現しました」とうなずいた。

 一方、同3年の高木一文さん(18)はクラスメートの男子2人とミュージックビデオやCDジャケットを作成。広告写真家を目指しているという高木さんは「簡単そうに見えるけど、選んだ音楽に映像や音声を合わせるのに時間がかかりました」と、仲間と過ごした夏休みや放課後の日々を思い返した。

 同作品展は21日まで、午前10時〜午後7時(最終日は同5時)。入場無料。3年生以外にも、1、2年生の課題作品や指導する教員の作品も展示されている。問い合わせは、同校電話044(511)7336。

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