大島監督の気分味わって 愛用の家具が藤沢市に寄贈

 「愛のコリーダ」や「戦場のメリークリスマス」などの作品で知られる映画監督の故大島渚さん(1932〜2013年)が愛用していたテーブルと椅子が藤沢市に寄贈され、図書館などで市民に利用されている。

 日本ヌーベルバーグの旗手として活躍した大島さんは、亡くなるまで長く藤沢に在住。テーブルセットは監督が家族に内緒で特注、大島家のリビングで歳月を重ねた。

 妻で女優の小山明子さんは寄贈に当たり「飾るだけでなく、市民の皆さんにかわいがってもらえれば」と希望。「王様の椅子」と呼ばれていた革張りの椅子2脚は藤沢駅ビル6階にある市民ギャラリーのロビーに、ナラの一枚板でできた大テーブルは同市湘南台の総合市民図書館1階受付カウンター前に、由来を記したボードとともに昨年12月14日に置かれた。

 それぞれ来場者の休憩用、図書館利用申し込みの記載台として“第二の人生”を送る。

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