地域の持続的発展へ 人材育成などで川崎と横国大連携

 川崎市と横浜国立大学(横浜市保土ケ谷区)は16日、人材育成や産業振興、教育などの分野で連携していくため、包括連携協定を結んだと発表した。川崎市が大学と結ぶのは5例目。

 両者は協定の目的について「相互の資源やネットワークを生かし、社会課題の解決と地域社会の持続的発展に資するため」とし、連携・協力事項として(1)次代を担う子どもや若者の教育・人材育成(2)産業振興と社会変革を促進するイノベーション推進(3)持続可能なまちづくり(4)グローバル都市の推進−を挙げた。

 具体的には、2020年の小学校外国語教科化に向けた教員の養成やスキルアップ、起業家育成の協働の取り組み、臨海部や川崎駅周辺のリノベーション(大規模な建物改修)などでの協力を予定している。

 福田紀彦市長は「県内唯一の総合国立大学で幅広い分野で知的、人的資源がある。教育学部による小学校での英語教育への対応、産学官の連携によるベンチャー育成などに期待したい」と説明。横浜国大の長谷部勇一学長は「協定は現実に即した実践的な学術を進めるという建学の精神に沿うもの。広い分野で有意義な成果を出し、川崎市と発展していきたい」と述べた。

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