隣の風景を切り取り 外国籍の子どもら写真展

 横浜市内で暮らす外国籍の小中高生に表現の場を設けようと企画された写真展が、横浜市中区の象の鼻テラスで開かれている。主催者は「ストレートに切り取った若い感性に触れてほしい」と来場を呼び掛ける。昨年に続き2回目。21日まで。

 フォトジャーナリストの大藪順子さん(46)=神奈川区=が企画。「外国籍の子どもたちを特別視せずに、普通に隣にいるんだと感じられるような社会になれば」と話す。

 出展者は昨年より6人多い17人。中国、米国、インドネシア、ペルーなどに関わり合いがある10代の外国籍や国際結婚の家庭の子どもが、約4カ月間のワークショップを重ねて作品を仕上げた。

 暗い部屋の中から窓枠に広がる青空を捉えた「自由」というタイトルが付いた一枚や、獅子舞の獅子の口から友人の顔がのぞくユニークなカットなど、約40点が並ぶ。大藪さんは「子どもたちはほとんど欠席することなく熱心にワークショップに通った。撮影の意図がはっきりした作品が多い」と評価する。

 今回は展示パネル制作などの費用を賄うため、ネット上で資金を集めるクラウドファンディング(CF)で寄付を募った。目標の70万円に達し、次回以降の写真展の協力も募っている。

 3月まで開催中の「フォト・ヨコハマ2018」の関連イベントで、写真サークル「横浜栄写友」主催。入場無料。午前10時〜午後6時=最終日は午後4時まで。

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