《用賀》「パリジェンヌ展」 憧れの生き方 現実との葛藤…

エドゥアール・マネ「街の歌い手」1862年頃。このほど修復により元の色が美しくよみがえった Bequest of Sarah Choate Sears in memory of her husband, Joshua Montgomery Sears 66.304 Photographs ©Museum of Fine Arts, Boston

 フランス・パリでは19世紀後半から20世紀、印象派をはじめ新しい芸術の潮流が次々に生まれたが、そこに「女性」の活躍があったことを忘れるわけにはいかない。彼女らは時にモデルとして芸術家にインスピレーションを与える女神となり、時に自ら絵筆を握って才能を発揮した。世田谷美術館(東京)で開催中の「パリジェンヌ展」からは、社会が女性に期待してきた理想像の変遷と、女たちの格闘の軌跡が見えてくる。(黒沢綾子)

 印象派以前に自らの名で成功した女性画家がいなかったわけではない。イタリア・ルネサンス期には貴族出身で国際的名声を得たソフォニスバ・アングイッソラらが活躍。フランスでも王妃マリー・アントワネットのお気に入りで、彼女の肖像画を描いた18~19世紀の画家、エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランがよく知られている。

メアリー・スティーヴンソン・カサット「縞模様のソファで読書するダフィー夫人」1876年 Bequest of John T. Spaulding 48.523

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