新浦島橋が開通 幅員広げ、歩車道空間を確保 横浜市神奈川区

渡り初めする参加者

 架け替え工事に伴い2013年9月から通行止めとなっていた「新浦島橋」=浦島町〜新浦島町1丁目=の開通記念式典が1月12日、同所で開催され、新しい橋の完成を関係者で祝った。今後は旧橋のレンガ造りの橋脚の一部をモニュメントにし、橋のたもとに設置する予定だ。

 入江川第二派川に架かる新浦島橋の旧橋(長さ49m、車道3・4m、歩道1・5m)は、明治末期から大正初期に築造されたと推定される。歴史的にも貴重とされるレンガ造りの橋脚で支えられ、浦島町と新浦島町1丁目を結ぶ地域の橋として利用者に愛されていた。しかし、築造後100年以上が経過したことで、橋脚・床板の劣化が激しくなったことなどから、02年度から架け替え事業(総工費約15億円)がスタートした。

 さらに近年は、マンションやオフィスビルの建設により交通量が増加。神奈川小へ通学する児童(約200人)と通勤者とのすれ違い時の安全性の確保も不安視されていた。新橋では、幅員を車道7m、歩道3m×2に広げ、歩車道空間を確保。耐震性も向上し、より安全・安心に利用できる橋に生まれ変わった。

 式典で中島泰雄道路局長は「地域に愛される橋として、末永く大事に使ってもらいたい」とあいさつ。渡り初めに参加した吉見健太郎君(6年)は「雨の日の通学は、傘が邪魔で大変だった。橋が広くなってうれしい」と喜んでいた。

旧橋の面影残す

 旧橋の面影を残す工夫として、橋の桁部の色はレンガをイメージした色とし、四隅の親柱はレンガ積みのデザインを採用。保存してあるレンガ造りの橋脚の一部をモニュメントとして設置する予定だ。浦島町内会の加藤勇治会長は「新橋の開通で企業と町がつながる。これを機に、新しい町づくりのあり方を考えていきたい」と話している。

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