「平時の連携強化を」 防災シンポ通じ再確認 川崎

 2017年度の川崎市防災シンポジウムが18日、同市中原区の市総合福祉センターで開かれ、NPO団体と災害ボランティアとの連携などをテーマとした講演やパネル討論が繰り広げられ、約500人が耳を傾けた。市と市自主防災組織連絡協議会の主催。

 講演では、NPO法人「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク」事務局長の明城徹也さんが登壇。「東日本大震災では現地入りしたNPOなどの連携不足で混乱が生じた」とし、その反省を生かして同ネットワークが設立された経緯を紹介。熊本地震や九州北部豪雨では、NPOが災害ボランティアや行政、住民組織と連携する事例や、情報共有の動きが出始めたと報告し、「次の災害に備えるため、平時の連携強化も必要」と訴えた。

 パネル討論では消防大学校客員教授の日野宗門さんが座長を務め、明城さんと市社会福祉協議会の平林秀敏さん、かわさき市民活動センターの福森義之さん、高橋実・市危機管理室長がパネリストとして、それぞれの立場から災害時の役割を報告。災害ボランティア(個人・団体)との連携や、情報共有の大切さを再確認した。

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