麦わら彫刻で自然探求 葉山在住サカキさん個展

 麦わらで彫刻作品を手掛けている葉山町在住のアーティスト、サカキトモコさん(47)の個展「SPECIES(スペキエス)」が、北鎌倉ギャラリー空(鎌倉市山ノ内)で開催中だ。28日まで。

 スペキエスとは種や形象などを意味するラテン語。サカキさんは「種子の起源」をテーマに自然や宇宙と向き合っており、種子の呼吸や包むことを意識した作品など約20点が並ぶ。

 制作時には、自分自身の作為や意図はなく「自然界に目が向いたとき、命の成長や息づかいなどを形にしたいと思った。手の動きに委ねているものが結び、つながれて形になってくる」と話す。

 カラムシという植物の繊維を糸にして麦わらをつないだ作品は、多面体が複雑に連続したり、らせんのようにうねりをもったり、とさまざま。麦ならではのシンプルな美しさがある。

 「自分がただ自然界を知りたくて生み出してきたもので、自己探求の一環。どんどん命について知ることができる」と真摯(しんし)に取り組んでいる。

 入場料は300円。問い合わせ先は、同ギャラリー電話0467(50)0460。

© 株式会社神奈川新聞社