瀬谷区17年火災発生件数 過去20年で最多 放火の増加受け50件に 横浜市瀬谷区

前年から24件増加

 瀬谷区内の2017年の火災発災件数(速報値)が50件(前年比24件増)と、過去20年間で最多となったことが、瀬谷消防署の調べで分かった。このうち放火(疑いを含む)が56%を占めており、同署では区民に注意を呼びかけている。

 主な出火原因は放火(疑いを含む)が28件と最も多く、コンロ6件、タバコ5件と続いた。また、配線や火入れ作業が原因となる火災もあった。負傷者数と死者数は7人と2人で、いずれも2016年より2人ずつ増加している。焼損面積は265平方メートルだった。

 50件という火災発生件数は、1998年から20年間で、05年と11年の48件を超えて最多となった。疑いを含める放火の件数も、最多だった11年(25件)より3件増えた。

 同署予防課によれば、昨年は宮沢地区と県営阿久和団地周辺など阿久和南地区で、放火と疑われる火災が多く発生した。枯れ草などに加えて、自動車やバイクの車両カバーに火をつけられたり、家の敷地内の燃えやすい物や放置自転車が狙われるケースも多かったという。

対策を呼びかけ

 同署では対策として、消防隊や消防団による巡回広報、注意を促す看板やチラシの掲示などを行った。熱を感知する防犯カメラも一部で導入しているという。

 区民が出来る対策としては、新聞・雑誌・段ボールなど燃えやすい物を家の周囲に置かないこと、不用品や古材は放置せずに物置などに保管すること、ゴミ出しは指定日時と場所を守ることなどを挙げている。さらに、家の門扉や通用口、車庫、物置のドアなどを施錠して、放火犯を侵入させないことも大事だとしている。

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