映画でまちおこし 連続上映会で語りあう1年に 南足柄市・大井町・松田町・山北町・開成町

上映会を主催するメンバー(主催者提供)=1月13日

 松田町できょう20日(土)から、映画の上映会が始まる。町民グループ「つなぐみらいまつだラボ」(原田政司代表)が、町の助成金制度を活用して来年1月まで町民文化センターで社会派映画を毎月1作品上映する。

 子ども向けイベントの主催者や子育て世代の有志が集まり、「楽しく暮らせるまちづくり」を目的に2年前に「つなぐみらいまつだラボ」を結成した。現在は30代から60代まで15人が活動している。

 16年2月の松田町・寄村合併60周年記念事業で映画『みんなの学校』(2014年日本・真鍋俊永監督)の上映会を開き、その後も親子で防災を考えるイベントや平和を考える集会などを開いてきた。

 そうしたなか、かつて松田町にあった映画館「金時座」が話題となり、メンバーには映画館があったことを知らない世代もいたため「復活させよう」と機運が高まった。そこで町が17年に創設した「地域力向上促進事業助成金」を活用して連続上映会「みらい映画館まつだ」を企画した。

 社会問題を扱う世界各国の作品を配給する映画会社と年間契約して上映会を開催する。

 「金時座」は終戦翌年の1946年に開館して長年親しまれていたが、78年に惜しまれつつ閉館した。

 毎月上映する作品は社会派のドキュメンタリー映画が中心。上映後には意見交換の場を設けるという。事務局の平野由里子さん(町議)は「世界で起きている課題を知り、自分たちの地域に置き換え考えられる場になれば」と、1年間の連続上映会に期待を寄せる。

 きょう20日は大都会から離島に移住した若者のドキュメンタリー作品『ハッピー・リトル・アイランド―長寿で豊かなギリシャの島で―』(2013年ギリシャ、ニコス・ダヤンダス監督)を上映する。

 午後3時開演、鑑賞料は1回600円で10回分は5000円、高校生以下無料。

問い合わせは平野さん【電話】0465・82・8163へ。

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