伊万里松浦病院の松浦移転 長崎県、病床開設を認可

 伊万里松浦病院(佐賀県伊万里市)を長崎県松浦市に移転する計画に関し、長崎県は19日、同病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO、東京)が求めた医療法の特例による病床開設を認可した。同市への移転が実現する。

 同市が入る2次医療圏の病床は基準を900床以上超え、原則、病院の新設ができない。そのため機構は、公的機関を含む複数の医療機関の再編で病床が減る場合、地域の事情に応じて病床開設を認める特例の適用を県に申請した。

 計画について昨年12月上旬、県医療審議会が承認。同月下旬から県と国による協議が進められていた。県によると、この特例は全国でも例が少なく、国が同意するかが焦点だった。

 友広郁洋市長は取材に「市民は医療の充実を切望しており、開設認可をうれしく思う。今後は期待に沿う病院となるよう議論を深め、機構と共にスケジュール通りの開院を目指したい」と話した。  新病院「JCHO松浦中央病院」(仮称)は2020年7月~10月に病床67床で開院予定。診療は12科を設ける方針。

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