老若男女「エイ、エイ」 雲仙・千々石で寒中みそぎ

 一年で最も寒いとされる「大寒」の20日早朝、雲仙市千々石町の千々石川で恒例の「橘神社寒中みそぎ」があり、県内外から参加した21~70歳の男女42人が冷たい川の中で身を清めた。

 地元有志でつくる橘神社みそぎ会(宮本三平会長)が毎年実施している。

 男性は白いふんどし、女性は白装束の姿で本殿に参拝した後、たいまつを手に川辺へ移動。船をこぐ動作の「鳥船(とりふね)」や「息吹(いぶき)」と呼ばれる深呼吸で体を温め、「エイ、エイ」と気合を入れて川の中に身を沈めた。

 この日、午前4時の気温は5度、水温は9度で昨年よりそれぞれ1度ほどマイナス。参加者は約5分間、手を合わせて寒さに耐えながら“汚れ”が落ちるように祈った。

 みそぎを終えた後は社務所に戻り、七草がゆに舌鼓を打った。初めて参加した諫早市の公務員、大坂展弘さん(39)は「思ったよりつらかったが、いい年になりそう」と、満足そうな表情を浮かべた。

冷たい川の中で身を清める参加者=雲仙市、千々石川

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